本作は、『官能文書わ~るど』様に掲載中の『愛妻の性感マッサージ体験』を加筆訂正のうえ転載した短編です。
私は生保会社の営業部で働くしがないサラリーマンです。同い年の妻とは社内恋愛の末に結婚し、中学3年生と1年生の娘がいます。
先々月に不惑の年を迎え、その記念に何かしようと妻と話していたのですが、今回、娘たちが塾のゼミ合宿に参加することになり、夫婦水入らずの時間を3日ほど確保できることになりました。
そこで、有給休暇を取得して二人でホテルライフを満喫することにしました。
休暇中、最大のイベントは、愛妻による“性感マッサージ体験”で、これが妻から私へのプレゼントでもありました。
紆余曲折を経てやっと了解を取り付けることができました。妻の首を縦に振らせるまでに半年以上の時間を費やしました。
何故そんなに時間がかかったかというと、妻に受けさせようとしたものが普通の性感マッサージではなく、最後にセックスをする特別コースだったからです。
5年ほど前のある日ある時、“他の男に抱かれている妻はどんな反応を示すのだろう?”という疑問が、突然私の頭に浮かびました。
なにしろ妻はヴァージンのまま結婚しましたから、彼女の成熟した裸体を見たり触ったりしたのは私だけです。それに、もともと性に淡泊というか興味が薄いというか、とにかくソッチ方面のことを日常の中で話題にすることすらままならない雰囲気なのです。
しかし、けっしてセックス嫌いというわけではありません。生理中でなければ私の誘いを断ることはありませんし、事が始まってしまえば積極的に応じてくれます。体調が良ければ、何度でも上りつめます。
妻が他人に抱かれている場面を想像するだけで、愚息が痛くなりました。
私は忘れようと努力しました。しかし、その不埒な願望は、弱まるどころか日に日に強くなっていったのです。
そのうち、自分が他人になることを想像して妻を抱くようになりました。もちろん、妻の反応に変化などありません。
私は妻に対して罪悪感を抱くようになり、週に1回ほどあった交合が月に1回あるかないかまで減ってしまいました。
私は危機を感じました。このままセックスレスになってしまうのではないかと危惧しました。
もう自分の素直な気持ちを告白するしかない。そう思いました。
いろいろ作戦を練った結果、やはり寝物語で話したほうがいいだろうという結論に達しました。
ある日、絶頂後の余韻に浸っている時を狙い、濃厚な後戯をして奉仕しながら、清水の舞台から飛び降りるつもりで宿願の話題を振りました。
まず、遠回しに反応を探ります。
「なぁ、あのさぁ、もっと別のパターンで気持ちよくなりたいって思ったことない?」
隣で寝ている妻がけだるそうな目を向けます。
「えっ、なぁに?」
「だからさぁ、最近ちょっとマンネリじゃないかと思ってさ」
「なにが?」
「セックスが」
妻が眉根を歪めます。
「えっ、私に飽きたってこと?」
慌てて否定します。
「違う、違う。そういう意味じゃないんだ」
「じゃあ、なんなの? コスプレでもしてほしいの?」
「それもあるけど…」
「アダルトグッズを使いたいとか?」
「それもあるけど…」
「なによ。はっきり言いなさいよ!」
もう正面突破しかありません。
「別の男に抱かれたいって思ったこと、ない?」
「えっ、突然なにを言い出すの?」
「あっ、いやっ、だからさ、俺以外の男と肌を合わせて、それで…」
「あなた、なに言ってるの?」
「オマエは俺としか寝たことがないだろう?」
「それはそうよ。えっ、もしかして疑ってるの?」
「ち、違うよ。そうじゃないんだ。最近、よく夢に見るんだ」
「なにを?」
「言いにくいなぁ~」
「いいから言いなさいよ」
「怒らない?」
「怒らないわよ」
「絶対に怒らない?」
「怒らないから、言ってみて」
私は思いきって告白しました。
「オマエが別の男に抱かれているところを、俺が側で見てるんだ」
「な、なに、それ! イヤらしいわね~」
「い、いや、あくまで夢の話だから」
「アナタ、いつもそんな夢を見てるの?」
「実はそうなんだ。とんでもないことだってわかってるんだ。わかってるんだけど…」
こんな感じで妻に打ち明け、時間をかけて徐々に説得していきました。
テーマ : 18禁・官能小説
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