同窓会 (幻冬舎アウトロー文庫)【もくじ】
プロローグ
第一章 背中の秘密絵
第二章 貫かれた処女
第三章 蹂躙される女
第四章 屈辱への旅路
第五章 破廉恥な写真
エピローグ
1993年にフランス書院から出版された『魔淫の同窓会 復讐レイプ』を、幻冬舎アウトロー文庫として復刻するときに『同窓会』と改題した作品。
著者の藍川京は、女流官能小説の第一人者。女性ならではの題材や表現で男性読者を楽しませてくれる。代表作は処女作でもある
『華宴』(この本も最初はフランス書院から『卒業 恥ずかしすぎる体験』というタイトルで出版された)。最近、絶版書が電子書籍として続々復刻されていて、過去の作品を簡単に読むことができる。
藍川京の作品はバラエティーに富んでいて好きになれるものとそうでないものがあるのだが、個人的には彼女の“復讐モノ”がお気に入りで、そのなかでも本書がいちばん面白いと感じた。ちなみに次のオススメはハードボイルド&サスペンス風味の復讐劇である
『三姉妹』。
主人公は般若の刺青を背負った二十代の女性で、処女を奪った先輩に復讐しようとするのだが、さまざまなことが起こって最後はハッピーエンドで終わる。小道具として和歌を使ったり、女性心理が丁寧に描かれているところが、とても藍川京らしい。
本書では二人の人物が刺青を彫るのだが、一般女性が背中に刺青を入れる真意が、作品の重要な鍵になっている。また、刺青を見た人たちの意外な反応がストーリーに膨らみを持たせている。もちろん、エロ描写も満載。後輩教師との絡み描写はなかなかのもの。復讐相手が陵辱される場面にもそそられた。
じつは、藍川京の作品を本格的に読み始めたのはつい最近のこと。
『女流官能小説の書き方』という新書本を読んで著者に興味が湧いた。この本はマニュアル本というよりも自著紹介本に近く、文例として作品の一部が数多く紹介されている。だから、藍川京の全貌を知るには、この新書本を読むのがベストだと思う。
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テーマ : 18禁・官能小説
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