雅也と美和が1階のリビングでコーヒーを飲んでいる。
「でも、どうして私が咲良として抱かれなきゃいけないの?」
「それはもう何度も説明したじゃないか。僕たちが初めて触れ合って互いのヴァージンを与え合おうとしたのが十六のとき。咲良ちゃんはいま十六で、あのときの僕等と同い年。で、咲良ちゃんは君と同じ学校に通ってる。それに、咲良ちゃんはあの頃の君と瓜二つだ」
「それはそうよ。私の娘だもの。でも、サラって呼ばれるのには、やっぱり抵抗があるわ。だって変だもの」
「だ、か、ら。純粋で無垢だったあの頃を思い出してほしかったのさ」
「確かに、十六のころに戻ったような気はしたし、本当にヴァージンを捧げた気分にもなったけど。でもね~、なんだか咲良に申し訳ないわ。咲良の純潔を穢してしまったようで」
「なに言ってんだ。こうして無事に儀式が終了したんだから、それでイイじゃないか」
「そうなんだけど。でも、傍から見たら私たち変態でしょう?」
「どうして?」
「三十五にもなるオバさんが、愛娘の制服と下着を着てるのよ。それでその娘の部屋でエッチしてるのよ」
「君は若々しくて昔とちっとも変わっちゃいない。紅百合の制服もよく似合っている。僕はホントに高校生になった気がしたよ」
「私もよ。あなたがサラ、サラって何度も何度も呼ぶから、自分が本当に咲良になったように錯覚しちゃったわよ。でも、あなた、まさか、私を咲良に見立てて、咲良とエッチしたつもりになってないでしょうね?」
「それはもちろん、なったさ。僕はヴァージンが欲しかったんだ。でも美和はヴァージンじゃない。そのことを僕は知ってる。かといって咲良ちゃんのヴァージンを奪うわけにはいかない。僕はケダモノじゃないからね。そこで考えたんだ。美和の体を使って咲良ちゃんのヴァージンを貰えばいいって。ナイス・アイデアだろう?」
「あなたの言ってること、よくわからないわよ。屁理屈をこねるような小説ばかり書いているから、頭がおかしくなってるんじゃないの?」
「そんなことないよ。とにかく、僕はエッチして、咲良ちゃんのファースト・ヴァージンと君のセカンド・ヴァージンを受け取った。それでいいじゃないか」
「なんだか言いくるめられたみたいでちょっとシャクだけど、まあいいわ。でも、もう二度と私のことを咲良って呼ばないでね」
「わかってる。これは今回一度限りのゲームだ。次からは美和を美和として抱くよ。だから機嫌直してくれよ」
「わかったわ。今日だけは許してあげる」
「ところで話は変わるけど、君はまだ絶頂を知らないんだろう?」
「多分ね。あなただから本当のこと言うけど、ワタシ、今日でまだ4回目のエッチなのよ」
「えっ! ホントに? じゃあ先輩とは3回だけ?」
「信じてもらえないかもしれないけど、ホントにホントよ。十八で初めて抱かれたんだけど、俊介さんはとても忙しくて1ヵ月に1回会えるかどうかという状態だったの。で、3度目のエッチのあと妊娠してることがわかって。彼は私の体のことを気遣って、会っても抱かなかった。同居してからもそう。もうお腹が大きかったし、切迫早産の危険があったから。咲良を産んでからも体調が悪くて。そうこうするうちに、あんなことになってしまって。だから私はほとんど処女みたいなものなのよ」
「そうだったんだ。僕は彼のテクニックが稚拙だったからだとばかり思ってたよ」
「それは、あなた、死んだ主人に失礼よ」
「ゴメン。悪かった。君があんなに痛がったのは十数年ぶりだったってだけじゃなかったんだね」
「そうよ。咲良だって帝王切開で産んだんだから」
「とにかく、これからは君の開発に全力をそそぐよ。気を失うくらい気持ちよくさせてあげる。そのために、女体修行を重ねてきたんだから」
雅也と美和は立ち上がって、2階の寝室へ向かった。
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