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秘密ごっこ(20)


 車内アナウンスが流れてからしばらくして、二人を乗せた電車がホームに滑り込んだ。
 特急が停車する駅だけあり、中途半端な時間でも乗客が多い。ドアが開き、大勢の人たちが乗り込んで来た。

 乗り降りの騒音で、咲良が我に返る。うつむいていた顔を上げて窓の外を眺める。
(あぁ、着いたのね。次で下りなきゃ)
 窓越しに若者が4人並んでいて、こちらを指さして大騒ぎしている。そこには驚きと蔑みの表情があった。
 ガラスを通して視線が合う。咲良が一瞬にして固まる。顔がこわばる。声も出せない。
(あっ! 見られちゃった。見られちゃったわ。どうしよう。
 私の胸を見てる。じーと見てる。変態だって思われてるに違いないわ。
 違うの、違う、違うのよ。私じゃないの。ないのよ。信じて!)
 心臓がドキドキして飛び出しそうになる。体がストーブのように火照る。下腹部が痺れる。思考が鈍る。
(見られてる、恥ずかしいところを。あぁ、なんか体が変。ジンジンしてフワフワする。自分でアソコを撫でてるときのような、気持ちいい感じがする。どうして、どうしてこんなときに…)

 電車がゆっくりと走り出した。若者たちが走って追いかけて来る。しかし、すぐに後方へ追いやられて視界から消えた。
 雅也が脇の下から手を通して抱きしめる。
「あの子たち、見てたね。可愛いニップル、見られちゃったね」
 咲良は下を向いたまま微動だにしない。
 雅也が胸の上に置いた手の平に力を入れると、美乳が微かに歪む。ブラジャーを着けていないため、薄いシルク越しに刺激がほとんどダイレクトに伝わる。
「んんっ」
 雅也の愛撫で、咲良の意識が蘇る。
「見られて感じちゃったみたいだね。でも、それはとっても良いことだよ。それだけ感受性が豊かだってことだから。新しい君をまた発見できて、ボクは嬉しいよ」
 雅也の愛撫は止まらない。腕をゆっくり上下させて全体を擦って揺する。乳首はすでに膨らんでいて、擦れるたびに心地よい痺れが胸に広がる。

 咲良が雅也にだけ聞こえる小さな声で懇願する。
「先生、や、やめてください。こ、こんな人がいっぱいいるところで…わたし、も、もう、ダメです。変になりそうです」
「ちゃんと支えてるから、大丈夫だよ。誰も気づいてないし」
「も、もう、ホントに、ダメなんです…ううん、んんっ」
 雅也がローターのスイッチを入れる。
「あんっ!」
 女子高生らしからぬ淫靡な歓声が、小さな口から放たれる。
(こ、こんなことって…私はどうなっちゃうの? ああっ、体が痺れて…怠い…熱い…
 でもダメ。我慢しなくちゃ。こんな場所ではダメ。みんなに見られちゃう。みんなに笑われちゃう。でも、でも…
 あうー、なんかどうでもよくなってきた…見られてもいい…見られてもいいから…気持ちよくなりたい…な・り・た・ぃ…)
 雅也に逝かせる気はなかった。オルガスムスの直前でスイッチを切る。 
 咲良の全身から力が抜ける。肩で息をしている。顔は熟れたトマトのようだ。
「よし。クールダウンしよう。次の駅で降りるから、それまで休んでなさい」

 電車が目的の駅に到着した。
 咲良は雅也に抱えられるようにして下車する。ホームは人で溢れていた。エスカレーターで地階に下りる。
 売店横のトイレの前で雅也が立ちどまる。リュックから小さな巾着袋を取り出して、カーデガンといっしょに手渡す。
「トイレで着替えて来なさい。ビショビショで気持ち悪いだろう?」
 トイレの個室で開けると、黒色のショーツとブラジャーが入っていた。
(先生、ありがとう。でも、パンツが汚れたこと、バレちゃったのね。なんだか恥ずかしい。
 でも、着替えられてよかった。さすがに、ブラなしじゃぁ街は歩けないわ。見つかったら補導されて警察に連れて行かれちゃう)
 股間の水分をウェットティッシュできれいに拭き取ってから、ショーツを履き、ブラウスを脱いでブラジャーを着ける。再びブラウスを着てカーデガンを羽織る。汚れたショーツは巾着袋に入れてハンドバッグにしまった。
 化粧台の鏡で自分の顔を確かめる。
(わー、イヤらしい。顔が真っ赤だわ。目も潤んでるし。オデコに皺ができてる。なんとかしなきゃ)
 ハンドバッグから化粧品が入ったポーチを取り出す。ファンデーションをはたき、目元をきれいに整え、唇にリップを塗る。何度も深呼吸して、体の疼きを消す。
(うん、もう大丈夫。頭もはっきりしてるし、体も熱くない。とにかく今日は、先生とのデートを楽しまなきゃ。次のチャンスはないかもしれないんだから)


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テーマ : 18禁・官能小説
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豪円寺 琢磨
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