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強姦願望少女(07)


「ダイスケ! なにやってんだ?」
 大輔が振り返る。
「あっ、ニイちゃん!」
 幸輔{こうすけ}が怒鳴る。
「なにやってんだって聞いてんだよ!」
 3人が慌ててズボンを引き上げる。
「な、なにって。これは…」
「説明しろって言ってんだよ」
 慶太が口を開く。
「幸輔さん、これは頼まれてやってることなんです。俺たち、悪いことなんかしてないっす」
 綾音は新たな侵入者の登場に困惑し、繭美の股間で恥ずかしそうにうずくまっている。上半身を拘束されている繭美は、顔を背けることしかできない。

 「これは誰が見たって犯罪の現場だろ~。半裸で縛られてる女と、下着姿でペニバン着けてる女。それにチンコ出してるオメ~たち。なんなんだよ、この組み合わせは!」
 勇一が初めて口を開く。
「幸輔さん、説明させてください」
「そうか、説明してみろ。でもウソはつくなよ」
「はい。わかりました」
 勇一が事のあらましを説明する。幸輔は時々うなずきながら熱心に話を聞いた。
「そうか、そうか。よくわかった」
 大輔に笑顔が戻る。
「じゃぁ、パパやママには言わないでくれる?」
 幸輔も笑顔で答える。
「もちろんだ。黙っててやる。ただし、ここはオレが引き継ぐ。いいな」
 大輔が何度もうなずく。
「慶太と勇一も出て行け! おめ~たち、これは犯罪なんだぞ! わかってるのか?」
 慶太と勇一がうなずく。
「相手が納得ずくと言ったって、縛って姦ればコレは強姦だ。もしその女の気が変わって訴えられたらどうすんだ? オメエ等みんなネンショーにぶち込まれんだぞ。大学の内定だって取り消しになっちまうんだぞ」
 3人は黙って下を向いている。
「さぁ、ここはオレがなんとかすっから。はやく出てけ! 朝まで帰ってくんなよ!」

 大輔が部屋の外で、慶太と勇一に話しかける。
「安心しろよ。兄貴は旧帝大の法学部生だ。うまく解決してくれるよ」
 慶太が心配そうに尋ねる。
「でも、あのふたりは? あのままで大丈夫なのか?」
 大輔が慶太の肩を叩く。
「大丈夫、大丈夫。兄貴は正義感の塊だから、絶対に変なことはしないよ」
「そうか、それならいいけど」
 幸輔の弟が相棒たちに提案する。
「おまえたち、腹減ってないか? とりあえずファミレス行こ~や」
 慶太がすぐに同意する。
「そうだな。ファミレスから幸輔さんに電話して、結果聞けばいいよな」

 弟たちが家から出て行ったことを確認した幸輔が、綾音の後ろに立った。
「さぁ、第二幕の始まりだ。アー・ユー・レディ?」
 うずくまったままの綾音が声を張り上げる。
「出て行って! はやくここから出て行ってよ!」
 幸輔がからかうような口調で言い訳する。
「出てけって言ったって、いま帰ってきたばっかりだし。それにここは俺の家だし。出てくのはちょっと難しいかなぁ~」
「じゃあ、私たちが出てくわ。準備するから部屋から出ててよ」
「嫌だね。裸の少女ふたりを置いて出て行くほど、俺は聖人君主じゃないんでね」
「さっき大輔が正義感の塊だって言ってたじゃない」
「そうだよ。だから、おふたりの念願を成就させてやらなくちゃいけないだろ?」

 綾音が振り返って見上げる。
「念願?」
 幸輔が不敵な笑みを浮かべる。
「そう、ネ・ン・ガ・ン。そちらの縛られた少女は強姦されて処女を失うこと。そして、あなたは彼女に性的刺激を与えて復讐すること」
 綾音が首を左右に振って否定する。
「もういいの。今日は止めたわ。またの機会にする。だから、はやく部屋から出てってちょうだい」
 幸輔がゆっくりと首を振る。
「いや、念願は成就させてやる。おまえたちが嫌だと言っても必ず成就させてやる。心配しなくていいよ。なにしろ俺はドSだから。最良の方法で夢を叶えさせてあげるよ」
 綾音が睨みつける。
「だから、もういいの。恥ずかしいから、はやく出て行って!」










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豪円寺 琢磨
(Gouenji Takuma)

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