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交換も五度目なら(15)


 真相を探りにかかります。
「で、いつ、そういう話になったの?」
「初めての食事会のときよ。お互いの夜の話になって、小道具の話が出たの。興味があるかって聞かれたから、あるって答えたの。そしたら政彦さんが『次のときに持って来て見せてあげようか』って言うから、『見てみたいです』って返事したの」
「なるほど」
「それで、夕食のあとリビングでお酒を飲んでるときに、試してみることになったのよ」
「なるほど。でもどうして、そのこと話してくれなかったの?」
「やっぱり恥ずかしかったし。それに、あなたに聞かれなかったから」
「ボクは知らないんだから、聞けるわけないじゃないか」
「そ、そうよね。でも、幸恵ちゃんにはちゃんと話したわよ」
「幸恵さんからは何も聞いてないよ。彼女が自分からそんな話をふるわけないじゃないか」
「それはそうね。でも、たいしたことじゃないでしょ。そのときは夫婦なんだから」
「ルールは守ったんだね?」
「だから守ったって、さっき言ったじゃない」

 ルールは守ったと言い張る妻の表情は、それが事実であることを物語っていました。
 しかし、彼女の動揺ぶりから見て、重大な秘密を隠しているはずだと直感しました。
 表面上はルールを守ったが、実質的にはルール違反を犯した。そんなところでしょう。
 二人は、いったい、なにをしたのでしょう?

 私は真剣な目をして深刻な口調で尋ねました。
「本当に? 絶対に嘘をついてない?」
 妻が黙りこみました。そして、しばらくして重い口を開きました。
「ゴメンナサイ。でも、直接肌と肌が触れることはなかったのよ。これはホント。触れたのは口と口だけ。でもこれは大丈夫でしょ?」
「じゃぁ、なんで冴子は謝るの? なにか後ろめたいことでもあるの?」
 妻が私の胸に顔を埋め、ポツリポツリと話しはじめました。
「うん。実はね、パンツの上からっていうのはホントのことじゃないの?」
「ウソってこと?」
 妻が私の胸を頭で強く押しました。YESという意味なのでしょう。

「ということは、パンツの上からじゃなく、直に刺激されたってこと?」
 胸がまた強く押されました。
「パンツを自分で脱いだってこと?」
 また胸に圧力がかかりました。
「脱げって命令されたの?」
 妻がやっと口を開きました。
「ううん。『もっと気持ちよくなりたかったら、直接刺激するしかないけど、どうする?』って聞かれたの?」
「で?」
「『わからないわ』って答えたの。そしたら政彦さんが『性器に手が触れるのはルール違反だけど、オモチャが触れるのは問題ないと思うよ』って」
「で?」
「パンツを下ろせって言ってるんだなぁと思って。でも、さすがにそこまではと思ったの。まだ二度目だったし、あなたと幸恵さんはきっとキスくらいしかしてないと思ったから。でも…」
「でも、なに?」
「政彦さん、上手なのよ、とても。道具を使うのが。そ、それで…」
「気持ちよくなって、我慢できなくなったってこと?」
「うん、まぁ、そんなとこ。男の人の形をしている震える道具で、股の間をいろいろ押されて、だんだん気持ちよくなっちゃったの」

「その前に風呂にいっしょに入ってるだろう?」
「ええ入ったわよ。あなたたちもでしょ?」
「ああ。そのときは大丈夫だったの?」
「うん。背中を流し合っただけよ。まぁ当然、裸は見られちゃったわけだけど。でも大事なところは隠してたから見られてないわ」
「でもさ、じゃあ政彦さんはどーやって刺激したんだい? 冴子が協力しなきゃ~、手を触れずにクリトリスやヴァギナを刺激したりできないよね?」
 妻の顔が真っ赤になりました。質問の意図を理解したようです。

「そ、そうね」
「股を開けって言われたんだろ?」
 妻は動揺しています。またワインを一口飲み、呼吸を整えます。
「股を開けとは言われてないわ。『触られたくなかったら、触らなくても大丈夫なポーズをとってみて』って。そう頼まれたのよ」
「で、どうしたの?」
「道具だけが触れるようにしたのよ」
「股を開いたってこと?」
 妻が無言でうなずきました。

「そのとき政彦さんはどこにいたの?」
「私の前で胡座をかいて座ってたわ」
「夫以外の男を目の前にして、自らの意思で股を開いたわけだね」
「ちょ、ちょっと、変な言い方しないでよ。そのときは夫でしょ。政彦さんにも『今は本当の夫なんだから、ね? 恥ずかしがることはないんだよ』って言われたし」
「ということは、はじめは服の上からオモチャでイタズラされてたけど、だんだん我慢できなくなって、股を開いてパンツの上から刺激されて、それでまたもっと気持ちよくなって、自分でパンツを脱いで直接刺激してもらった。そ~ゆうこと?」
「うん、まあ、だいたい、そんなところ。合ってると思う」

 巧妙な誘導方法です。日野氏の話術、いや洗脳術に、私は感心してしまいました。
 ボディータッチはOKでしたから、このとき二人はすでに濃厚なキスや激しい抱擁を行っていたはずです。
 “交換”という異常な状況の中で、妻は官能が高まり、上り詰めたいと思ったのでしょう。
 そこに日野氏が言葉巧みに誘いをかけたため、妻はその誘導にみごとに引っかかってしまったわけです。










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豪円寺 琢磨
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