妻は2度目の“交換”で、すでにバイブレーターで逝かされていました。
ショックでした。まさか、そんなことまでしていたとは。
それにしても、日野氏は凄腕です。
夫としては許せないものがありますが、一人の男としては尊敬します。男はこうでなくちゃ、とも思います。
でも、友人にこういうのがいたら心配です。いつ妻を寝取られるかわかったものではありません。
オモチャに関する質問を続けました。
「じゃあ、3度目と4度目にも、当然使ったよね?」
妻は普段の口調に戻っています。
「えぇ、使ったわよ」
開き直りともとれる言い方に、ちょっとムッとしました。
「でも、写真にも写ってないし、録音にも入ってないよね?」
「そう? あっ、写真はあったわよ。入れたまま撮ったヤツが」
「どの写真? いま画像の一覧出すから」
パソコンを操作してサムネイルの一覧を表示させます。
「えっとね~。あー、これこれ。この写真よ」
「ちょっと待って。いま拡大するから」
妻が画面に顔を近づけます。
「うん。これこれ。間違いないわ」
私も画面に近寄って凝視します。
「これか~。でも、どこにも写ってないじゃないか」
「だ・か・ら、入った状態で撮ったのがこの写真なのよ」
納得しました。
「なるほどね。だから苦虫を潰したような渋い顔してるのか」
「そうよ。これ見たとき質問してくれたら、ちゃんと答えたのに」
「そんなのわかるわけないじゃないか。アソコに政彦さんのを入れられて恥ずかしさを堪えている写真だと思ったんだよ」
妻が誇らしげに言いました。
「でも、ちゃんとあったでしょ。ね?」
私はすぐに反論しました。
「でも録音はどうなんだ? ないじゃないか」
妻が即答します。
「使ってるときも録音してたわよ。別に隠さなきゃいけないことでもないから。あなたと幸恵さんも使ってると思ってたし」
「どうして?」
「そんなようなことを政彦さんが言ってたから。それにあの二人は毎日のように使ってるわけだし、そのお道具は全部向こうの家にあるんだから。当然そう思うでしょ?」
「でもオカシイよなぁ。大きな音が出るはずだから、スマホが近くになくても入るはずなんだけど」
突然、妻が大声を上げました。
「あっ、わかった。わかったわよ、あなた」
視線を画面から妻の横顔に移します。
「なに? 大声なんか出して」
妻がニヤニヤ笑っています。
「謎が解けました。解けましたよ~」
「なんなの? いったいぜんたい」
妻が得意顔で説明を始めました。
「前回、つまり第4回目の交換のときは、震える道具は使わなかったのよ。そうそう、思い出した。だから音が入ってなかったのよ。当然よね~。使わなかったんだから」
すぐ湧いた疑問をぶつけます。
「でも、どうして、電動を使わなかったんだろう?」
「私にはわからないわよ。幸恵ちゃんを通して聞いてみるわ。それでいいでしょう?」
「あぁ、いいよ。それでかまわない」
日野氏が電動式を使わなかったのは、オモチャを使っていることを私に知られたくなかったからだと思います。
冴子が大人のオモチャでイタズラされて痴態を晒していることを私が知れば、翌回の“交換”を拒否されてしまう。日野氏はそう考えたのではないでしょうか?
日野氏の危惧は間違っていません。
4度目のときの痴態を知らされていれば、私は間違いなく“交換”を止めていました。
それ以前に、もし2度目の痴態に気づいていたら、3度目は絶対にありませんでした。
日野氏はそれがわかっていたから、画像にも音声にもじゅうぶんな注意を払ったのだと思います。
観ただけ聴いただけでは分からないように工作したのです。
今回、幸恵さんが大人のオモチャを私に使わせたのは、日野氏と妻の変態的行為を聞かされていたからに違いありません。
「あの二人はこんなもので遊んでいるんですよ」と暗に示したのだと思います。
もしかしたら、私に尋ねてほしかったのかもしれません。
自分から暴露することはできないけれど、質問されたら正直に答えることができる、詳しく説明することができる。
幸恵さんはそのような意図があって日野氏のオモチャを見せたのだと、私はこのとき初めて気づいたのです。
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