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交換も五度目なら(18)


 妻がワインで口を潤しながら言いました。
「それで他になにか聞きたいことは?」
 私は最後の質問をしました。
「うん。それで、ご主人様と奴隷っていう設定は、どっちが思いついたんだい? やっぱり彼の方?」
「ええ、もちろんそうよ」
「でもいくらプレイとはいえ、土下座させるとか、頭を踏みつけるとか、酷すぎないか?」
「どうして?」
「冴子にプライドはないの?」
「あくまでお遊びなんだから、いいんじゃないの?」
「抵抗感はなかった?」
「別になにも感じなかったわよ」
「じゃぁ、ボクとも同じことができる? セックスのときなら」
「ん~、あなたとじゃぁ、難しいかなぁ~。あんまり想像できないわ」
「だったら、どうして他人の彼ならできるの?」
「他人だからできるんじゃない。普段の生活にはまったく影響しないから」
「そんなの納得できないよ」
「それじゃ、今夜試してみる? わたしはいいわよ」
「あぁ考えとくよ」

 妻は日野氏に完全に洗脳されている、性的にコントロールされている、と思いました。
 1度目と2度目の記録は残っていませんが、初回から言葉による洗脳が始まっていたのだと思います。
 2度目で股を開いてバイブオナニーをさせられているわけですから、1度目の段階で妻はすでにかなり性的な刺激を受けているはずです。

「前のときもそんなプレイはしたの?」
「前回? ん~とね、ご主人様とは呼ばなかったけど、それらしい雰囲気はあったかなぁ~。わりと命令口調になってたし。私はずっと敬語だったし」
「この動画観たあと、録音を聴き直してみたんだけど、確かにそんな感じだね。SとMの関係っていうの?」
「そんなことないわよ。あたしMじゃないもの。あなた、私の性格、よく知ってるでしょ。どっちかってゆーと、Sのほうだと思うんだけど」
「そうだな。冴子は女王様のほうが似合いそうだもんな。でも、声だけ聴いてると、すごくMっぽいんだよなぁ」
「そう?」
「ああ。政彦さんのS度が高いから、相対的に冴子がMになっちゃうのかなぁ?」
「難しいことはわかんないわ。でも、政彦さんがドSだってことは確かね」
「だろ? 幸恵さんも虐められてるのかなぁ?」
「あっ、それはないみたいよ。道具は使うけどいたってノーマルなセックスだって言ってたもの」
「そうなの? じゃぁ、冴子とプレイするときはSに豹変するってこと?」
「幸恵ちゃんはメルヘン系で全然Mっぽくないからね。いいんじゃないの。妻とできないことを他人の妻とするって。それも交換の醍醐味でしょう? あなたも私とできないことをやってるわけだし。それでいいじゃない」
「うん。まあそういうことにしておこう。じゃあ、次の動画を観るよ!」

 3番目の動画ファイルの説明に入ります。
 午後のリビングです。
 私たちが二人で仲良く映画を観ていたとき、もう一方のカップルは次のような交流を行っていました。
 日野氏と妻も、映画鑑賞していたという点では私たちと同じですが、内容には雲泥の差があります。
 よくこんなことをよく思いつくなぁ、というのが正直な感想です。日野氏のプレイに対する真剣度には敬服させられます。
 なお、このとき、日野氏は3台のカメラを使っています。
 1台は、部屋の隅の高い位置からリビング全体が映り込むように設置されています。防犯カメラのような映像ですが、二人の動きがよくわかります。
 もう1台は、ダイニング側からリビング全体を映しています。1メートルくらいの高さで、横から眺めるような映像です。
 最後の1台は、接写用です。日野氏が手持ちで撮影したり、三脚に固定して遠隔操作したりしています。

 日野氏がソファーに座り、くつろいだ雰囲気でテレビを観ています。
 DVDです。なんと重松清原作の『愛妻日記』(解説はコチラ)です。
 妻は日野氏の隣でおとなしく座っています。
 濃紺の長袖セーターを着、深紅のタイトスカートを履いています。また素肌になにか付けているのでしょうか? 気になります。
 30分ほどして、プレイが始まりました。
 日野氏が足下のバッグから手錠を取り出し、妻の両手首に填めます。
 私はすぐに気づきました。小説もしくは映画の『愛妻日記』を再現して楽しもうという趣向だと。

 私は重松清の大ファンで、出版された本のほとんどを持っています。もちろん『愛妻日記』も所持しています。
 妻にも読ませましたし、幸恵さんにも薦めました。だから、幸恵さんが妻から借りた本を日野氏に又貸ししたことはじゅうぶん考えられます。
 小説では手錠をかけられたあとに手を上げさせられて後頭部との間にクッションを鋏まれてしまうのですが、果たして日野氏もまったく同じ行動をとりました。
 クッションがあるため、妻は自分ではもう手を下ろすことができません。されるがままです。










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豪円寺 琢磨
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