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交換も五度目なら(22)


 不安が募る一方で、日野氏が妻に執着し、さまざまなプレイを要求するのも、ひとりの男としては理解できます。
 幸恵さんは日野氏の欲望を100%叶えることはできません。幸恵さん本人が私にそう言いました。
 二人は三日をおかず体を重ねていますが、幸恵さんの膣は長時間挿入すると痛くなるそうです。
 そのため、日野氏は愛妻の体を労りながらのスローセックスを強いられています。
 いろんなオモチャを使って遊ぶのも、幸恵さんの秘穴を鍛えて訓練するためだと思われます。

 それ以前に、ペニスがすべては収まりきらないのです。
 太さはともかく、あの長さではやはり無理でしょう。
 幸恵さんは小柄だからヴァギナにもそれほどの奥行きはないと思います。私には妻があの長大なペニスを根元まで受け入れられたことのほうが驚きです。
 だから、二人の結合中にパンパンという音はしません。私と幸恵さんが初めて合体したとき、幸恵さんは腰と尻がぶつかる音に驚いていました。
 私にとっては聞き慣れた音ですが、日野氏しか知らなかった幸恵さんは、二番目の男と肌を重ねたときに初めて耳にしたのです。

 本題に入ります。
「この動画のプレイ。重松清の『愛妻日記』を真似てるんだろ?」
 妻が私にしなだれかかります。
「そうよ」
 妻の肩に手をかけながら尋ねます。
「日野氏はどうやって知ったの?」
 答えは私の想像通りでした。
 妻と幸恵さんがおしゃべりしているとき、妻が『愛妻日記』のことを話し、内容に興味を持った幸恵さんが妻から単行本を借り、家で日野氏に見せたのです。
 妻が幸恵さんから聞いた話によると、日野氏はこの本にかなり興味を持ったようです。まず文庫本を買い、それから映像化されたDVDをすべて買い揃えたそうです。
 もしこのまま“交換”が続いて二人で外出するようになったら、日野氏はきっと『童心』(『愛妻日記』の一篇。一人息子を残して久々に旅に出た夫婦が互いの故郷で思い出に浸りながら変態的なセックスにふけるという内容)に出てくるプレイを行うと思います。
 そう考えると、六度目に進んでよいものかどうか、大いに悩んでしまいます。

 右手で右手を握ります。
「次の動画でも愛妻日記プレイは続いてるけど、いつこんな話になったの?」
 やっと聞こえるような小さな声で答えます。
「前回。お風呂に入ってるときよ。『次は愛妻日記のようにセックスするからね』って」
 右手に力が入ります。
「反対はしなかったの? かなり激しいプレイがあるのに」
 妻が私の右手に左手を載せます。
「だって内容なんてよく覚えてなかったもの。政彦さんが望むならしかたがないなって思っただけ」

 妻の横顔を見つめながら尋ねます。
「中身を知ってたら断ってた?」
 妻が左手を私の手の平から離し、ワイングラスの柄を握ります。そして、ゆっくりと喉を潤します。なにか考えているようです。
 グラスをテーブルに戻し、手を元の場所に置き直します。時間にしたら1分ほどだと思いますが、私には1時間にも2時間にも感じられました。
「ん~。よくわかんないわ。でも、たぶん、断らなかったんじゃないかなぁ。政彦さんには驚くようなことばかり提案されるけど、まぁみんな結果オーライだし。お口の件だって、そうでしょう?」
 私はこの答えにまたショックを受けました。
 妻は内容を知らなかったと言いましたが、細かなプレイ内容はともかく、破廉恥で変態的なセックスが続くことは絶対覚えていたはずです。
 それでも唯々諾々と従ったのですから、これは盲信しているとしか考えられません。
 妻は完全に洗脳されている。あらためてそう思いました。

 質問を続けます。
「腋毛を伸ばしたのは?」
「そのとき、『ここの毛はちょっとだけ伸ばしといてね』って言われて」
「それで生やしたの?」
「うん。かなり恥ずかしかったんだけど。5日間剃らなかったの。あなたに見られないようにするの、大変だったんだから」
「でも、あのころは忙しくて寝に帰ってくるだけだったじゃないか」
「そうなんだけど。もしあなたが求めてきたらと思って。あなた、ここを舐めるでしょ。そしたら、バレちゃうじゃない」
「バレちゃいけないの?」
「そーじゃないけど。説明するの、恥ずかしいじゃない。交換会の中身にも触れなきゃいけないし」
「5日間じゃほとんど伸びないだろう?」
「そんなことないわ。わたし毎日お手入れしてるもの。たまに忘れると、次の日、ちゃんと伸びてるのよ。わたし、毛深いのかもしれないわ」
「そうなの? でも、腋毛を見られるって、そんなに恥ずかしいこと? ヨーロッパにはボーボーのままで平気な女の人がいっぱいいるじゃないか」
「そんなの恥ずかしいに決まってるじゃない。旦那に見られるのも嫌なのよ」
「でも、赤の他人の政彦さんに率先して見せたじゃないか」
「だって、あのときは夫だったでしょ」
「配偶者に見られるのさえ恥ずかしいんだろ? だったらどうして生やしたりしたんだ? 矛盾してるじゃないか」
「ん~、そうね。なんでだろう? とにかく従わなきゃいけないって思ったのよ」










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豪円寺 琢磨
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