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秘密ごっこ(08)


 翌日の夜、咲良は自室で雅也の授業を受けていた。咲良は学習机に向かい、雅也は隣で椅子に座っている。

「先生、今日の授業はもう終わりにして、個人的な相談にのってもらってもいいですか?」
「いいけど。急にどうしたの? 勉強したくないの?」

「心配で、心配で。勉強が全然手につかないんです」
「それはいけないな~。でも、いったい何が心配なの?」

「先生とママの関係です」
「ボクとお母さんの?」

「私、知ってるんです。先生とママがいけない関係なの。私、もう我慢できないんです! 耐えられないんです!」
「ボクも知ってるよ。昨日、君が覗いてたこと。アン、アン、いい声を出してたから、すぐにわかったよ。お母さんは気づいてなかったけどね」

「えっ! そうなんですか。わ、わたし、恥ずかしい…。ご、ゴメンナサイ。先生とママが私の部屋でエッチしているのを偶然見ちゃって…」
「それも知ってるよ。あのときもオナニーしてたよね?」

「えっ、気づいてたんですか? あ~、あ~。本当に恥ずかしいです…」
「盗聴してたことも知ってるんだよ。レコーダーに録音してただろう? このあいだ、ベッドの下にあるのを見つけたんだ。咲良ちゃんがいないときに中身も聴いたよ」

「えっ、そうだったんですか。で、でも、それじゃぁ、昨日は私にわざと見せつけるために会ったんですか?」
「いや、それは違うよ。誤解だよ。さすがに咲良ちゃんがいつ来るかまではわからないよ。そのうち覗きに来るだろうとは思ってたけどね」

「先生! なんでママのこと『サラ』って呼ぶんですか? ママはどうして私の服を着てたんですか?」
「そうだよね。不思議だよね。じゃあ、説明しよう。先生とお母さんが同級生で大学が同じだったことは知ってると思うけど、実は付き合ってた時期があるんだ。ケンカして疎遠になったとき、君のパパに盗られちゃったわけだけど、そのへんのこと、お母さんから何も聞いてない?」

「はじめて聞きます。でも、それと私の名前を呼ぶのと関係があるんですか?」
「それが大アリなんだなぁ~。咲良ちゃんは東野圭吾、好きだよね? 『秘密』っていう小説、知ってる?」

「はい、図書館で借りて読んだことあります。確か、事故に遭ったお母さんと娘の心が入れ替わっちゃうって話ですよね。広末涼子の映画も観たと思います」
「それなら話がはやい。主人公である夫はどうしても夫婦生活ができない。心は妻だけど、体は愛娘だからね。でもさ、逆なら大丈夫だろう? 問題ないだろう? 体が母で、心が娘。というわけで、美和さんと逆バージョン“秘密ごっこ”をやってみたんだ。お母さんには未だに秘密にしてるけどね」

「えーと、じゃぁ、外見がママで中身が娘の私という設定に変えてエッチしたってことですか? だから、ママのことを『サラ、サラ!』って呼んでたってことですか?」
「そうそう。要するに、そーゆーこと。納得できた?」

「ん~、まぁ、なんとなく理解できました。で、もう一つだけ質問があるんですけど、いいですか?」
「ああ、いいよ。この際だから何でも聞いて」

「なんか、すごく、聞きにくいんですけど…じゃぁ思い切って聞きます。昨日はどうして…重ならなかったんですか? ママは変な棒を入れただけで、先生はママの胸を揉むだけで…。部屋に戻ってからファイルを聴き直したんですけど、昨日と同じような音しかしなくて…ということは…」
「ボクのペニスをママのヴァギナに挿入してないってことだろう? そうだよ、挿入してないよ。ちゃんと挿入したのは最初の1回だけさ。ボクは『咲良ちゃんの部屋でしかセックスしない』って宣言してるから。でも、お母さんは絶対に嫌だと言うんだよ。だから、あんな中途半端なことになっちゃってるんだなぁ~」

「なんだかママがかわいそう。私には全然わからないけど、そんなんで我慢できるんですか?」
「そうだね。君のお母さんはほとんど処女のようなものだったから、今はあれでもじゅうぶん気持ちよくなれるだろうけど、そのうち耐えられなくなるだろうね~」

「そ、そんなの、ママがかわいそすぎます。先生、なんとかしてあげてください」
「なんとかっていってもな~。だいたい、君はボクとお母さんの交際に反対なんだろう?」

「そ、それはそうなんですけど。でも、ママが私の知らないオジサンと一緒になるっていうのも、よく考えたらすごく嫌なんです。先生はママを普通に愛することはできないんですか?」
「ん~。できないことはないと思うけど、ボクは頭がオカシイからね。普通のセックスじゃぁ長続きしないと思うよ。きっと」

 雅也の返事を聞いた咲良は、目を瞑って熟考した。そして、雅也の瞳を見つめて哀願した。
「先生、私と本当の“秘密ごっこ”をしてください」
 雅也の眼光が一瞬鋭くなった。
「本当の“秘密ごっこ”って、どういう意味だい?」
 咲良は下を向いてもじもじしながら答えた。
「だから…私がママの振りをして…先生と一緒になるっていうことです。もう恥ずかしい! 私に言わせないでください。お願いします」
 雅也が椅子から立ち上がってベッドに腰掛けた。目の前に美少女の背中がある。
「じゃぁ、美和。君が美和なら、こちらを向きなさい」
 椅子がキーと音を立てながら百八十度回転した。そこには恥ずかしそうにうつむく女子高生の姿があった。
 その様子を確認して、雅也が強い口調で命令した。
「さぁ、美和、顔を上げなさい!」
 咲良はゆっくりと視線を上げた。


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豪円寺 琢磨
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