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秘密ごっこ(10)


 咲良は勇気を振り絞って第一ボタンを外した。緊張で指先が思うように動かないが、何度かトライしたらなんとかできた。
「さぁ、続けなさい」
 第二ボタンが外れた。第三ボタンも外れた。
「おっ、かわいいブラが見えてきたね」
 小さな手の動きが停まる。
「は、恥ずかしいです…言わないでください」
 時間はかかったが、第四、そして最後の第五ボタンが外れた。
 最後に腰のベルトが解かれた。これでもう引力に抵抗するものはない。
 肩を軽く揺するとワンピースがストンと落ち、床に薄桃色の花が咲いた。
 咲良は、右手でブラジャーを左手でショーツを、素早く隠した。両方とも純白の無地で、着用者の幼さを強調していた。

 雅也の指示が飛んだ。
「隠しちゃダメだ。ちゃんと気をつけの姿勢をとりなさい」
 心の中は羞恥心でいっぱいだったが、愛する人の希望に応じなければならないという従順心を無理やり湧き起こさせ、両腕を横につけて背筋を伸ばした。頭がクラクラして倒れそうになった。
「回れ右して後ろを見せなさい」
 すぐ後ろ向きになった。恥ずかしいのは変わらないが、目を合わせなくても済むのでとても助かる。
「もう一回こちらを向きなさい」
 今度はゆっくりとまわった。次の指示が怖くてしかたがなかった。
「よし、良い子だ。じゃぁ、下着をとって靴下を脱ぎなさい」

 少女が最後の抵抗を試みた。
「あ、あの~…どうしても脱がなきゃダメですか? お布団の中じゃぁダメですか?」
 男は満面の笑顔を浮かべて否定した。
「それは無理な相談だよ。なにしろ、ボクには始めから最後まで見届ける義務があるからね。さぁさぁ、はやく、その手を動かしなさい!」
 少女が消え入りそうな声で哀願した。体が小刻みに震えている。
「なら、せめて背中向きでお願いします。ほ、本当に恥ずかしいんです。全部脱いだら前を向きますから…お願いします…」
 しかし、男の回答は容赦なかった。
「ダメだ! できないんなら、ボクはもう帰るぞ! それでもいいのか?」
 雅也が立ち上がろうとするのを見て、咲良は覚悟を決めた。
「す、すみません。私がワガママでした。言われたとおりにしますから、どうか最後までお付き合いください」

 背中に両手を回してブラジャーのホックを外したあと、前屈みになって薄い肩をすぼませた。肩紐が垂れてブラジャーがワンピースの上に落ちた。そして、前屈みになったまま手を腰にかけ、ショーツを一気にくるぶしまで持っていった。素早く足から外し、ワンピースの下に隠した。
 しかし、恥ずかしさのあまり、しゃがんだ姿勢のまま動くことができなくなってしまった。立ち上がれば胸部も股間も間近に見られてしまうと思った。遠くからならまだしも、愛する人は手を伸ばせば簡単に届く距離に座っている。
 しかし、無情な命令が下された。
「美和、立ちなさい! いますぐ立ち上がりなさい」

 咲良はなんとか立とうとしたが、どうしても体が動かなかった。立たなければいけない、立たなければいけない、と強く思うほど四肢が硬直し、ブロンズ製の裸婦像になったような気がしてきた。
 全身が震え、涙があふれ出した。そのうち嗚咽が漏れはじめ、肩が激しく上下した。ゆるめに編まれたフィッシュボーンが左肩で揺れた。
 雅也は予想外の展開に焦りを感じた。

 まさかこんなにウブだったとは…。
 いまどきの高校生なら相当な調教にも充分耐えられると考えていたが、どうやらこの子には当てはまらないようだ。
 このまま強い性的刺激を与え続けたら、心が崩壊して病んでしまうかもしれない。
 さすがにそんなことは望んでいない。
 どんな反道徳的なプレイであっても、相手に恍惚感を与えることができるなら、それはそれで許容範囲にあると思うが、本能が拒絶するプレイを強要するのは拷問でしかない。
 咲良は羞恥心が強すぎるのだろう。
 真綿を手で紡ぐように、この子の羞恥心を解きほぐして小さくしてあげる必要がある。

 雅也は、ベッドにあったタオルケットで泣きじゃくる少女をくるみ、両腕で覆うようにして優しく抱きしめた。
 そして、泣き止むのを待ってから、タオルケットごと抱え上げ、ベッドへ運んで羽毛布団を掛けた。


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テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

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豪円寺 琢磨
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