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歪形の家族性活(13)


 着物を脱いで全裸になった支配者が、座卓に載っているバイブレーターを手に取り、その黒光りする醜悪な張り型を生け贄の前でちらつかせる。
「これが何か、オマエ、知っておるか?」
 右脚を真横に伸ばして秘部を晒した状態の祥子が、首を左右に振って否定の意を示す。
 その形でおおよその使い道は想像できたが、実際に見たのは本当に初めてだった。
 あんなモノが自分の中に入って来るのかと想像するだけで身が震えた。

 座卓に肩肘をついて生け贄の姿態を堪能している初老の男が、嬉しそうに尋ねる。
「隆嗣や孝次は使わんかったのか?」
 今度は首が縦に振られる。
「そうか。なんだか興奮するのう。これからの反応が楽しみじゃ」
 そう言って、身をよじる女の前へ移動し、胡座をかいて座る。
「いま入れてやるからな」
 直角に開かれた二肢の根元に、男根をかたどった責め道具が埋め込まれる。
「ひーい」
 いままで体験したことのない異様な違和感に、祥子が大きな悲鳴を上げる。
「お義父様、や、やめてください…」
 義父が楽しそうにバイブをねじ込んでゆく。
「ほら、ほら。どうじゃ、どんどん入ってくぞ」
 奥まで達したバイブレーターは、新たな股縄で腰に固定される。スイッチがオンになると、ブーンという低い振動音が出はじめて静かな部屋に響き渡る。
「ううっ」
 長男の嫁が無意識に唸り声を漏らす。
 長大な異物が膣内を圧迫し、小刻みな振動が膣壁を通して下腹部全体を揺さぶる。陰茎でこすられるのとは別次元の快感が女体を襲う。

 作造が右足の縄を解き、肌襦袢の上から両足をぐるぐる巻きにして立たせる。
 バイブレーターのうねりが内股へ直接伝わり、閉じ合わさった二肢を振動が揺らして虐める。
「どうじゃ、このほうが気持ちよかろう?」
 眉根を歪めた祥子が激しく頭を振る。しかし、体は正直だ。顔も首も胸も、火照って赤くなっている。
 当主が部屋の中央に移動してまた座り込む。
「ええ眺めじゃ。気をやったら外してやるから、それまで頑張るんじゃ。逝ったふりはあかんぞ。そんなのは見てればわかるからな」
 バイブレーターが左右にうねりながら敏感な内壁を刺激し、定期的な振動によって新鮮な快感が呼び起こされる。

 しかし、祥子は初めての刺激に戸惑うばかりだ。
 作造の言うとおり、気持ちよいのは確かだが、絶頂に導いてくれるほどではない気がする。それよりも違和感のほうが先立つ。しばらく股間に神経を集中させて努力してみたが、中途半端な快感しか得ることができない。
 その様子を眺めていた主が、苦悶の表情を浮かべている生け贄の前に立つ。
「なんだ、逝けんのか?」
 顔を真っ赤にした祥子が声の発するほうへ顔を上げる。
「お義父様、無理です…許してください…」
 呆れ顔の義父が勃起した乳首をもてあそびながらつぶやく。
「どうやら、そのようじゃのう。今までの女はみんな逝けたんだがなあ。仕方ない。特別にサービスしてやるか」

 下半身の縛めがすっかり解かれ、バイブレーターを股間に固定していた股縄も外された。
「動かしてやるから、ちゃんと逝くんだぞ」
 胡座座りした義父が、右手で振動するバイブレーターを出し入れし、左手に持ったローターを剥き出しになった肉芽に押し当てる。
「あうっ、あうっ、あうっ」
 淫らな嗚咽が薄い唇の間から漏れはじめる。
「祥子は贅沢なメスじゃのう。男根のように動かさんと気持ちよくならんのじゃから」
 濁った粘液が張り型に付着して黒を白く染め、ローターの振動によって刺激された陰唇内が透明な愛液で満たされる。
 いつもの心地よい痺れが、股間から全身へ徐々に広がる。
「どうだ、今度は気持ちええか?」
 甘い喘ぎ声を出しつづけている婦人が二度、三度うなずく。

 祥子は快感が高まってゆくのを自覚する。
 膣内の感覚は本物ほどではないが、道具による陰核への振動は指や口でされるよりもずっと刺激的で、悦楽が溢れ出てくるようだ。
「お義父様、い、逝きそうです」
 嫁の痴態を目の当たりにして興奮した作造が、バイブレーターを激しく上下させて獲物を追い込む。
「逝け、逝け! ほらっ、何度でも逝け!」
 飼い主の命令に従う番犬のように、祥子は自らを快楽の淵に沈める。
 全神経を肉芽に集中すると、自分の指で自慰をしている錯覚に陥る。熱くたぎった蜜壺は、何者かによって荒々しく犯されているようだ。
 とうとう、麻縄で全身を簀巻きにされた祥子が、背中を反らせて絶頂の声を上げる。
「あっ、あっ、あっ、あーん」


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豪円寺 琢磨
(Gouenji Takuma)

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